電装屋大辞典
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CAN   (Controller Area Network)

現在、自動車制御で主流の通信方式です。
コントローラエリアネットワーク... たしか私が勉強したときは Car Area Network だったような気がするんですがねぇ。
まぁそれは置いといて、ヘタクソな絵描きましたのでご覧ください。

例えていうなれば、回転寿司でしょうかね。これがいちばん理解しやすそう。
寿司(=データ)が回転レーン上(=CANバスライン)を回ってます。
お客様(=ECU)は食べたいと思っていた「本日おすすめの中トロ」(=データ)を狙います。
もし、「本日おすすめの中トロ」(=データ)が回っていれば回転レーンから取りますし、
それがレーンに回ってなければ店員に頼みますよね、すると「本日おすすめの中トロ」が流れてきます。
(ただしこの場合、寿司の鮮度は考慮しないものとする)
じゃこれを従来のハーネスにに当てはめると、
「本日おすすめの中トロ」専用レーン
イカ専用レーン タコ専用レーン ハマチレーン カッパ巻きレーン エビレーン サーモンレーン イクラレーン ホタテレーン…
寿司(=データ)ごとにレーンが必要になるんです。 こんな回転寿司はイヤだ! 鉄拳かよ。
CANの何がすごいって、配線(=レーン)の本数を大幅に減らせるってとこなんです。すなわち軽量化。
通信速度も早いし、通信線が2本あるからノイズにも断線にも強い、システム追加にも柔軟に対応できる、外部からのアクセスが容易、
いいことづくめなわけですね。
というわけで、従来の配線も絵にしてみましたので比較してみてください。
黄色が本日おすすめの中トロ、赤がイカ、青がタコ、緑がハマチ、紫がカッパ巻きになるのかなww
でもこの構成じゃECU BさんとE、Fさんは本日おすすめの中トロ、食べれないですね

CANもいいとこばかりじゃなくて、システムが高価になるのが欠点ですが、
それを補って余りあるメリットがありますね。
ちなみに、CAN上のデータは人間の目では解析できないので、
スキャンツール という道具を使って、人間が理解できるように解析してやる必要があります。

ところで、コスト面で折り合いが付かないよ、
もっとシンプルな、低コストでできるシステムはないか、ということで出来たのが LIN (Local Interconnect Network) です。
LINは、ボディの制御系、すなわちパワーウインドやサンルーフ、パワーミラーやドアロックなど、
信頼性があまり必要ではない個所、通信速度が大して問題にならない個所に採用されてます。
じゃあLINのイメージもどうぞ。

LINシステムでは、データがぶつからないよう、マスターがしっかり管理しています。
一方、CANシステムでは、ECUすべてが対等な立場なので、
おれがデータ送る、いやおれが、結局、「どうぞどうぞ」なんていうダチョウ倶楽部状態にならないよう、
データ送信の優先順位の取り決めがなされています。
まとめて例えると、
CAN  高速通信が可能、データ共有で協調性が高い。スマホ持ってLINEグループのみんなと情報交換しながら新幹線で移動。
LIN CANには速度で劣るがローコスト。単線各駅停車の旅、上司にポケベル持たされて、なにかあったら公衆電話から報告。
従来の通信 チャリで書類を先方に手渡しするためにキコキコ…
といったところでしょうか。

DLプーリー
ダンパー&リミッター(Damper & Limiter)プーリー の略称。
マグネットクラッチは磁力でON-OFFするって説明しましたね。
マグネットクラッチはON-OFFのショックがあって、さらに重量が重い、ってのが欠点でした。
マグネット(=磁石)なんだから、材質は金属、コイルには銅線を使用しなくちゃいけないですよね?
その2つの欠点をDLプーリーで見事に解決。DLプーリーはON-OFFしないのです。
すなわち、エンジン回転中は常にコンプレッサは回り続けているのです!
磁石でくっつける必要がないから、DLプーリーは樹脂で作ることができるんですねぇ。軽量化に一役買ってます。
でもじゃあ、回り続けているなら、どうやってON-OFFするのか?
実は、コンプレッサ内部で、ON-OFFを制御しているのです。しかも0%〜100%、無段階で!
その無段階制御の指示を出すのがエンジンコンピュータ。
冷房が不要のときは0%稼働(すなわち圧縮が無い)の指示、最大冷房が必要な時は100%の指示。
そんなに冷房能力を必要としないときは負荷に応じてそれなりに。(by樹木希林)
アクセルを踏み込んだ時など、パワーが欲しい時は、0%の指示を出しています。
コンプレッサーのピストンが移動する距離を外部の指示により変化させて、クーラーガスの吐出容量を変化させているんですね。
このような制御をしているコンプレッサを、可変容量式コンプレッサと呼びます。
じゃDLプーリーの写真を見てみましょうか。
       
 DLプーリー分解写真。ダンパーは衝撃を吸収するゴム製。  軽のマグネットクラッチと1500ccクラスのDLプーリーの重さ比較。約半分。
      ついさっきいたページに戻るぞい。                              トップページへ戻るよ!