電装屋大辞典
分からない用語があったらこちらでどうぞ。
マメ知識や工具の紹介なんかも。

さ行


時間率
時間率とは、バッテリーの電圧が10.5Vになるまでに取り出せる電気の総量のことです。
単位は電流と時間を掛け算したアンペアアワー(Ah)と表記します。 Ah アッポーペン!
20Aの電流を5時間流すと10.5Vになるバッテリーが、5時間率が100Ahのバッテリー。
ですが、100Ahなら、50Aなら2時間でカラになるんだね、というわけじゃないんです。
50A流すと、2時間持ちません。
バッテリーは、大きな電流を取り出そうとすると、取り出せる電気の総量が少なくなってしまうんです。
バッテリー内部の化学物質の反応が追い付かず、容量が少なくなっちゃうんですね。

例えば、20sの荷物を、5m運ぶのと、50sの荷物を2m運ぶのと比べてください。
どちらも同じ仕事量ですが、同じスピードで運べますか?
同じ仕事量でも重いと運ぶスピードが落ちる。バッテリーの時間率も、理屈はそれとほぼ同じです。

国産自動車用バッテリーは、5時間率で容量を表しています。
バイク用は10時間率、ヨーロッパ車用は20時間率表記と決められてます。
ちなみにですが、私が生まれたころ、国産自動車用バッテリーも20時間率表記だったそうですが…


充電制御 (充電制御システム、充電制御車)
オルタネータの発電量を制御して燃費向上! お財布に優しいシステムです。
近年の乗用車には、ほぼ充電制御システムが搭載されてるのはご存知ですか?

まず基礎知識。大まかな構成部品は3つ、オルタネータ(発電機)、エンジンコンピュータ、そしてバッテリー。
1つ目、オルタネータ(発電機)は、発電するためにエンジンの力を借りていますが、
発電量を増やせば増やすほど、エンジンの力も余計に必要になっていきます。
すなわち、充電電圧を上げれば発電機を回す力が必要になり、ガソリン消費量が増えるわけですね。
ごの現象をエンジン側から見ると、減速時はガソリンを消費せず発電するチャンス+エンジンブレーキの代わり、になるんです。
(これ、難しい言葉で言うと、 回生充電 と言います)
2つ目、エンジンコンピュータ。スピード、アクセルの踏み加減、ブレーキの掛け方、バッテリーの電圧などを監視して
オルタネータに発電指示を出す、賢いヤツです。
3つ目が、バッテリー。実は、この性能が燃費に大きな影響を与えるんです。
電気を素早く貯めることのできる性能を(クイックチャージ性能)と呼びます。
発電した電気を効率よく、短時間で素早く貯めることができれば、エンジンの力(=ガソリン消費=充電中の時間)が少なくて済むわけですよね?

さて、この3つを踏まえて、実車のデータを見てみましょう。
車両はスズキ スペーシア。エネチャージ搭載車両だから充放電データにメリハリがあり、理解しやすいと思います。
デンソーの故障診断機、DST-PCのデータモニタの画面に補足コメントを入れたものです。

はい、キレイにデータが取れました。
アクセルを踏んでる(=紫色、加速中)は充電休止して、エンジンの負担を少なくして加速性を重視。
ブレーキを踏んでるとき(=黄色、減速中)は充電電圧を高くして、
回生充電で減速をアシスト+充電休止中に放電しちゃった分を一気に取り戻す!
充電電圧の高い時間(= 充電中 =ガソリン消費が多い)、この時間を少なくしてやれば、
少なくした分だけだけ燃費がよくなる、っていう理屈です。
そこで、ジーエスユアサのバッテリー、エコアールシリーズが本領を発揮するわけですよ。
エコアールシリーズは、すぐ電気が貯まります。充電中 の時間が短くて済むんです。
充電電圧を上げればはガソリンを消費するって、基礎知識でお話ししましたね。
その時間が短くて済むんですから、短くなった分だけ燃費が良くなる、というわけです。
充電制御車には、クイックチャージ性能に優れ、燃費向上に繋がる、エコアールシリーズが絶対オススメです!

スターター
別名セルモーター。通称セル、こちらの呼び方がなじみがあるかも。
キースイッチをひねる、スタートスイッチを押すと、エンジンをかけるために回るモーターのこと。
ちからもちの割には極限まで小さく作ってあるので、設計上使える時間は30秒。(って31秒で壊れるわけじゃないですけど…)
壊れるとエンジン始動不可能、クルマはただの鉄のカタマリと化すわけです。

ん?スターターの寿命ですか?
いい質問ですねぇ〜
ブラシが完全に摩耗した時が寿命ですが、外部からは判断できません。クルマから外して分解するしかないです。
アイドリングストップ機能付きのクルマは、ブラシ摩耗限界のインジケータが付いてたり、
またスターターの使用回数をカウントして、一定回数使用するとメーター内のランプで警告するクルマもあります。(それでも数万回単位の話です)
診断機を接続してチェックすると、今までの始動回数が表示されるクルマもありますが、
はっきり申し上げますと、寿命の予測は難しいです。
予防整備として、10万キロ超えたら、クルマから外してオーバーホールしておけば間違いないでしょう。
トラブルはほとんどブラシですが、車種によってはブラシがとてつもなくちゃっちいのもあるので、
10万キロ持たずトラブるクルマもありますよ。
そうそう、実はハイブリッド車にはついてない!(一部ついてるのも)

ステーター
紛らわしい、スターターと一字違いか…
日本語訳に訳すと、固定子。
日本語訳だとそのままでわかりやすい、発電機本体に固定してある。
固定してあるステーターの中で、ローターっていう磁石が回って、発電する。
珪素鋼板に溝加工したものを重ねて、その溝にコイルを巻いてある。
ステーターって呼ぶのは発電機の話でして、モーターの場合は、外側に固定してあるコイルはフィールドコイルと呼びます。

上は高出力のデンソーSCオルタネータ、銅線が角型で高密度。12V 150A。
左は24v 出力40A、右は24v 出力20A。銅線の太さが違うの、わかりますかね?
      ついさっきいたページに戻るぞい。                              トップページへ戻るよ!